今、不動産会社が知っておくべき「みなし仮設制度」

みなし仮設概要

-災害時の、空き家を活用した物件仲介スキーム-

今、不動産会社が知っておくべき
「みなし仮設制度」

1.災害時、不動産会社の収益になると共に、被災者を救う「みなし仮設住宅制度」

国庫より仲介手数料が支払われる、震災時の空き家活用スキーム

震災時の空き家活用スキーム

震災などで住居を失った被災者が、民間の賃貸住宅を仮の住まいとして入居した場合に、その賃貸住宅を国や自治体が提供する「仮設住宅」(応急仮設住宅)に準じるものと見なす制度です。一般的には、仮設住宅とは震災発生後に応急的にされるプレハブ住宅のことを指します。それに対し、「みなし仮設住宅」とは、民間の、現在賃貸物件として貸し出されている住宅のことを指します。

【不動産会社にとってのみなし仮設制度のポイント】

  • 住居の家賃や敷金・礼金・仲介手数料などが国庫負担の対象とされる
  • 適用期間は2年間

2.「みなし仮設住宅制度」の誕生経緯と活用状況

東日本大震災、熊本地震の際に推進

東日本大震災時、応急のプレハブ住宅の設置に加え、国や地方自治体が民間住宅を借り上げ、被災者に提供するという取り組みがなされました。既存の空室を活用するため、プレハブを設置するよりも費用が安く、また住み心地の良さから推進されていきました。また、熊本地震においても、この制度は推進されました。

おおいに活用されているみなし仮設制度

熊本地震におけるみなし仮設住宅活用状況は、昨年末の段階で1万2千世帯を超え、予定された4,303 戸が完成した応急仮設住宅の3倍近くに達しています。

3.熊本地震にみる「みなし仮設住宅制度」の借上条件

住宅借り上げの条件

  1. 応急仮設住宅としての使用について貸主から同意を得ているもの
  2. 管理会社等により賃貸可能と確認されたもの
  3. 家賃1 ヶ月当たり原則6 万円以下(対象世帯が5 名以上(乳幼児を除く)の場合は9 万円以下)

県の費用負担

  • 礼金:家賃の1か月分を限度
  • 仲介手数料:家賃の0.54か月分を限度
  • 退去修繕負担金:家賃の2か月分を限度
  • 火災保険等損害保険料
  • 入居時修繕負担金:1戸当たり57万6千円を限度

入居期間

  • 入居時から2 年間の「定期建物賃貸借契約」

入居時修繕負担金に関して

  • 災害により損害を受けた住宅の補修にかかる費用を、空き家となっている賃貸住宅を「補修の上、被災者を入居させる場合」を対象として、負担する制度もあります。なお、これについては1 戸当たり57 万6 千円を限度として支給されます。

4.いつかやってくる震災に対し、不動産会社としてやっておくべきこと

平時より、制度に対する理解を深めておく

震災時の制度に対する理解を深めておく

震災時、空き家となっている賃貸物件を活用する機会となるこの制度。不動産会社としては、制度の内容を事前に知っておくことで、震災時に空き家を被災者のためにも、また自社の収益のためにも活用することができます。なお現在のところ、震災時、この制度に所有物件を活用したい場合は、地方自治体にその旨を自ら伝えることが必要です。

普段より地域住民や賃貸オーナーに周知をしておく

この制度を活用したい不動産会社としては、普段より物件を管理している賃貸オーナーや、地域住民にこの制度を説明しておくと共に、震災時には自社がこの制度を活用し、物件を仲介できることを伝えておく必要があります。そうすることで、普段から「防災対策意識の強い不動産会社」として地域から認知され、他社との差別化がなされると考えられます。また、賃貸オーナーに対しても、災害時に空き家を埋めてくれる不動産会社として認知されれば、管理を任されやすくなると考えられます。

【「仮設制度を活用する不動産会社である」と普段から周知しておくことのメリット】

  • 防災意識の高い不動産会社として他社との差別化が図れる
  • 災害時に、空き家を活用できる不動産会社として、管理が任されやすくなる

みなし仮設制度に関するお問い合わせ